漁師の大漁祝いの着物「万祝(まいわい)」を集めた過去最大の展示。青森から静岡まで、太平洋沿岸沿いの各地から40点の万祝が集結!
千葉県立中央博物館では、令和6年(2024)7月27日(土)から9月29日(日)まで、特別展「万祝博覧会 ―海をまとう―」を開催いたします。(PRTIMES)
背と裾に吉祥の絵柄や大漁の様子が描かれた漁師の祝い着「万祝(まいわい)」。江戸時代後期の房総半島で発祥したといわれ、その後大漁などの祝儀として船主から船子や親類縁者へ衣装を贈る文化が東日本の太平洋沿岸に広まりました。その図柄には地域ごとの特色が色濃く表れています。
本展では、「様々な視点から万祝を紹介する」をコンセプトに、漁師の文化だけではなく、デザインや染色技術、伝統工芸と地域文化の継承など、多方面から万祝を取り上げ、海とともに生きる房総の人々の文化・歴史の魅力をご紹介します。
万祝の着用体験や染物体験など、体験・ワークショップも多数開催予定です!
開催概要
- 名 称 特別展「万祝博覧会―海をまとう―」
- 会 期 7月27日(土)~9月29日(日)
- 会 場 千葉県立中央博物館(千葉県千葉市中央区青葉町955-2) 第1企画展示室、第2企画展示室
- 開館時間 午前9時~午後4時30分(入館は午後4時まで)
- 休 館 日 月曜日(月曜日が祝日の場合は火曜日) ※ただし、8月5日(月)、13日(火)、19日(月)は開館 ※休館日等は変更となることがあります
- 入 館 料 一般800円(640円)、高校生・大学生400円(320円) ※( )内は団体料金(20名以上) ※次の方は無料:中学生以下・65歳以上(年齢を示すものをご提示ください)・障害者 手帳等をお持ちの方(手帳もしくは手帳アプリをご提示ください)とその介護者1人
- 主 催 千葉県立中央博物館
- 協 力 アリオ蘇我、そごう千葉店、京葉銀行、千葉銀行、千葉興業銀行、鴨川萬祝染 鈴染 白浜海洋美術館、千葉大学デザイン文化計画研究室
- 後 援 朝日新聞千葉総局、NHK千葉放送局、千葉テレビ放送、千葉日報社、bay㎙78、 毎日新聞社千葉支局、読売新聞千葉支局
- 特別展公式サイト https://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/exhibition/events/maiwai_2024/
展示紹介
大漁祝いの儀礼と習俗、海を通じた地域交流、染色技術とデザイン、民芸蒐集品(しゅうしゅうひん)、美術の題材など、万祝をさまざまな視点から紹介します。
■大漁の祝い
江戸後期に大漁祝いの祝儀として生まれた万祝。江戸〜明治期の万祝関係資料と漁業資料、民謡などを紹介します。
■万祝文化圏
万祝染めを担った紺屋(こうや)や漁師の移動により、大漁の祝い着の文化は東日本太平洋沿いの各地に広がりました。地域によって呼称も変化し、各地で製作された大漁祝い着は、独自の模様や「型」を作り出し、発展していきました。各地の万祝を通して、地域ごとの特色を紹介します。
■紺屋の仕事
万祝を染める職人を紺屋(こうや)といいます。かつて千葉県内には「昔は浜に一軒は紺屋があった」といわれるほど数多くあり、青森から静岡まで足を伸ばして万祝の注文を取りに行いました。染色道具や関係資料から、紺屋の注文受注と現代の染色技術を紹介します。
海をまとう-万祝染のわざ-(ダイジェスト版)14分17秒
海をまとう-万祝染のわざ-(完全版)はこちら
■万祝の新たな地平
漁撈(ぎょろう)文化としては衰退した万祝ですが、新たな意味をもって今に生き続けています。美術の題材、民芸蒐集品、染色技術とデザイン、そして郷土芸能を彩る衣装など、いずれも万祝に特別な価値を見出し、地域を象徴する文化として大切に受け継いでいることを紹介します。
■一枚の万祝から見える世界
一枚の万祝から、どれほどの情報を読み取り、語ることができるでしょうか。展示で紹介した様々な視点から万祝を読み解き、地域の歴史を物語る資料としての価値を紹介します。
関連イベント
(1)万祝シンポジウム「色々な万祝、これからの万祝」【要事前申込】
千葉県発祥といわれる「万祝」について、万祝の習俗とデザインについて研究されている講師をお招きして講演とパネルディスカッションを行います。
講師 小島孝夫氏(成城大学文芸学部教授)
植田 憲氏(千葉大学デザイン・リサーチ・インスティテュート教授)
中央博物館職員
日程 8月17日(土) 料金 無料
(2)県立中央図書館連携事業
講演会「未来につなぐ工芸品~後継者育成の今と未来~」【要事前申込】
講師 大牧圭吾氏(ニッポン手仕事図鑑)、鈴木幸祐氏(鴨川萬祝染鈴染)
鈴木理規氏(鴨川萬祝染鈴染)、中央博物館職員
日程 8月31日(土) 料金 無料
(3)体験イベント「万祝をしろう」
■大漁祝の着物 万祝を着てみよう【当日受付】
大正時代から昭和20年頃までに作られた万祝を試着できます。
日程 7月28日(日)、8月24日(土)、9月16日(月・祝)、9月22日(日・祝)
料金 無料
■千葉の伝統的工芸品「萬祝染」を体験しよう【要事前申込】
職人と一緒に千葉の伝統工芸品「萬祝染」の色差しを体験します。
講師 鴨川萬祝染鈴染
日程 7月28日(日)、8月11日(日・祝)
料金 1,650円
■万祝柄の暑中見舞いはがきをつくろう【当日受付】
万祝の型紙と絵の具を使ってオリジナルはがきを作ります。
日程 8月3日(土)
料金 100円
■藍の生葉で染めてみよう【要事前申込】
生の藍(あい)の葉で染物体験をします。
日程 8月4日(日)、8月25日(日)
料金 500円
■木綿と真綿 ―糸のひみつを学んでみよう―【要事前申込】
糸はどうやって作られるのか。ワタや蚕の繭から糸を取る体験を通して学びます。
日程 8月12日(月・休)
料金 50円
■博物館フィギュア×万祝博覧会【当日受付】
樹脂粘土で博物館の資料のフィギュアを作ります。
日程 8月18日(日)
料金 200円
■万祝レプリカ型紙でプリントたいけん【要事前申込】
レプリカ型紙を使って、万祝のおめでたい図柄を布に描き出します。
講師 千葉大学デザイン文化計画研究室
日程 9月7日(土)
料金 500円
■漁やおさかなの絵本読み聞かせ【当日受付】
漁や魚に関する絵本の読み聞かせを行います。県立中央図書館との連携企画です。
日程 9月15日(日)
料金 無料
(4)観察会「白浜海洋美術館の万祝コレクションを鑑賞しよう」【要事前申込】
万祝所蔵数 日本一の白浜海洋美術館(南房総市)で珠玉の万祝コレクションを鑑賞します。
日程 8月10日(土)
会場 白浜海洋美術館(南房総市)
料金 50円(保険料)、美術館の入館料、会場までの交通費
(5)ミュージアムトーク【当日受付】
研究員による展示解説を行います。
日程 7月27日(土)、8月4日(日)、11日(日)、18日(日)、25(日)、31日(土)、
9月1日(日)、8日(日)、14日(土)、21日(土)
料金 無料(別途入場料がかかります。)
※詳細につきましては、当館ホームページ (https://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/event/) 等をご確認ください。
お問い合わせ
千葉県立中央博物館
住所 千葉県千葉市中央区青葉町955-2
TEL 043-265-3111
FAX 043-266-2481
E-MAIL kouhou_cbm@chiba-muse.or.jp