きもの新聞編集部による
「呉服業界の2025年・2026年レビュー&ビュー」(2026年4月更新)
※データ収集、分析においてAIを利用しています。
※有力業界団体が存在せず、情報公開企業も少ないため各種数字については推定が含まれます。
2025年市場全体総括レビュー
▪️市場規模
2025年呉服小売市場:約2,030億円(前年比95.8%)
※2024年:約2,230億円 → 2年連続減少
コロナ回復後の反動減+需要の構造的縮小
中長期視点で見ると
1980年代:1.8兆円
現在:2000億円規模
→ 80%以上縮小
▪️業界全体の収益構造(2024→2025)
参考になる直近データ(一部推定)
呉服販売企業(約400社)
売上:1,429億円(▲4.5%)
最終利益:14.7億円(▲43.1%)
利益が売上以上に悪化(高コスト体質)
展示会・訪問販売モデルの採算悪化が主因
▪️上場・主要企業の2025動向
(※業界は非上場が多く、上場3社を指標としました)
主なプレイヤー
一蔵
京都きもの友禅HD
ツカモトコーポレーション
2025年(4–12月期)3社中2社が減収
共通要因としては展示会販売の低迷、高単価商品の販売減少と分析
個別特徴
一蔵・受注は堅調 ただし「レンタル比率増」で減収減益
京都きもの友禅・デジタル広告で来店増 マーケティング転換が成果
「売上減期」というより「モデル転換期」と言える
▪️チャネル別の構造変化
(勝ち組・引分け組)
レンタル(振袖など)・リユース(中古・買取)・EC・デジタル販売
リユース市場 バイセルなどが急成長
(負け組)
百貨店販売・催事・訪問販売等の従来型モデルが縮小
▪️業界構造
業界の特徴 約8割が創業50年以上 66%が従業員5人未満
→ 超・中小零細企業産業
起きていること 後継者不足 → M&A増加 廃業・統合進行
産業全体が「自然淘汰フェーズ」に入っていることは明らか。
▪️消費者行動の変化
購買構造 「購入」→大幅減少 「レンタル」→増加
顧客層 メインは50代以上 若年層は成人式などイベントのみ
⚫︎2025年の総括
2025年は一言でいうと「縮小は止まらないが、再編と転換が進んだ年」
市場=再び縮小 企業=減収傾向 収益=悪化 構造=リユース・レンタル伸長
従来販売崩壊
2026年の戦略テーマ別の課題、提言
① ビジネスモデル転換
購入依存 から「レンタル・サブスク・二次流通」
未対応企業は淘汰されていく
② デジタル化
DM・展示会 → SNS/広告へ 来店誘導モデルの再構築
京都きもの友禅型がベンチマークになりうる
③ 若年層の開拓
課題=「着る理由がない」
必要=「カジュアル化 観光・インバウンド連動」
④ インバウンド需要
観光×着物体験 レンタル中心に拡大余地
数少ない成長ドライバーと言える
⑤ サプライチェーン維持
職人・産地の衰退 生産基盤の維持が危機
⑥ 業界再編(M&A)
小規模事業者の統合 ブランド・産地の集約
2026年は「再編加速期」
⑦今後のシナリオ(予想)
ベースシナリオ 市場は緩やかに縮小(年▲2〜5%)
成長領域 リユース レンタル インバウンド
消滅リスク領域 街の呉服店 展示会中心モデル
まとめ
2025年は単なる「衰退期」ではなく「産業構造の転換点」
2026年は「旧モデルの淘汰と新モデルの選別」

(業界の課題の整理) まとめー2024年発表分
現在の日本の呉服業界(伝統的な和服や着物の業界)にはいくつかの問題点があります。以下に主要な問題点をまとめてみました。
需要の減少:
少子高齢化: 若年層の着物の需要が減少しており、高齢者の市場も縮小しています。若い世代の間ではカジュアルな服装が主流になっており、伝統的な呉服に対する関心が低下しています。
生活スタイルの変化: 生活スタイルの変化により、日常的に着物を着る機会が減っています。特に若い世代は忙しい生活の中で着物を着る機会が少なくなっています。
価格の高騰:
製造コストの増加: 高品質な着物や織物の製造には手間と時間がかかり、その結果価格が高くなっています。高価な着物は一般消費者には手が届きにくくなっています。
市場の不透明性: 着物の価格設定が複雑で、不透明な部分も多いため、消費者がどのように価格が決まっているのか理解しにくいことがあります。
後継者不足:
伝統技術の継承: 着物の製造やデザインに必要な伝統技術を持つ職人や技術者が減少しており、後継者不足が深刻です。特に伝統的な織物や染色技術の継承が難しくなっています。
競争の激化:
国際競争: 海外からの安価なファッションアイテムの輸入が増え、国内市場での競争が激化しています。特に価格面での競争が激しく、品質と価格のバランスを取るのが難しくなっています。
新たな市場への適応: 伝統的な呉服業界が現代のファッション市場やオンラインマーケットにうまく適応できていない場合があります。
需要と供給のミスマッチ:
需要の偏り: 季節やイベントに応じた需要のピークとオフシーズンの需要の偏りが問題です。特に冠婚葬祭の需要が高い一方で、日常的に着物を着ることは少なく、在庫の管理や供給の調整が難しくなっています。